偽・金曜倶楽部

猫背を伸ばして。

ブス

今年29歳になるんだけど、この年なかなか友人というものはできない。せいぜい顔見知りくらいってとこだ。

 顔見知り程度の付き合いでも、お互い共通の知人や先輩がいるとなると粗末な態度をとるわけにはいかない。そのくらいの協調性はある。

 ワイワイ集まってパーッとやるのが趣味の兄貴っぽい友達(43歳)がいる。俺と関わりのある顔見知りというのはほとんどこの43歳主催の飲み会に来る連中だ。そんでもって、よくメンバーの誰かが友人を連れてくるから知り合いがどんどん増える。いろんな人間と喋るのは刺激になるし楽しい。もちろん人を疲れさせる変な人間も時々いるけどさ。

 そんなある日、究極に俺の苦手なタイプが現れた。

天然デブブリっ子ブス。確か35歳。

体がぞわぞわと反応した。こいつだけは無理だと。法が許すなら殴り殺すところだ。ここではこいつのことは「ブス美」と呼ぼうか。

 その日はお酒も入ってたしブス美とはまあまあ喋った記憶はある。いつの間にかfacebookでも繋がっていた。これが相当な構ってちゃんでね、タイムラインは自撮りと手料理のオンパレード。まさに醜態。速攻ブロックした。

 スマホから自分のバカさをワンタッチでアピールできてしまうんだから怖いよね。ご利用は計画的に。

 で、ある日の飲み会、その日もブス美はいた。みんなで乾杯をしてから間もなく、店内の窓越しからいちいち通り掛かる男を見ては

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「あれブス美のタイプじゃなーい」ツーン

 

 信じられない発言だろ、なんでお前が。しかも急にだぞ。で、さらに信じられないのが、その場に集まってるほとんどの人がブス美のキャラを認めていることだ。

 こんな具合の言い分だ。

「確かに変な子だけど、まあ...そういう人なんだーってことで...笑」

 なんと、それぞれ納得して開き直って接しているらしい。

この事実に俺は激しくストレスを感じた。俺の価値判断基準が崩れたからだ。

 俺が思うに、天然と言われる子にブスはいない。いてもそれが許されるマスコット性のある愛嬌のある子だ。計算だろうがなんだろうが、かわいい子の天然というのは見ててそんなに気分を害することはない。故に周りは注意をしないんだ。

 しかし天然のブスはどうだろう。残酷だがこれは周りが許さない。注意する。

注意してもダメなら叱責。叱っても直らないなら、あとは殺すしかない。そうなると、そこそこのしっかり者に育つ。それが今回はどうだ?受け入れられてるではないか。あんな態度なのに。 

 あと、どうやら俺がブス美のこと苦手に思っていることが伝わっていたらしく、ブス美も俺を避けるようになったそうだ。

 余計なストレスを感じなくて済むのはいいが、なんか、人としての徳の低さを突き付けられたような気分で複雑だ。

ブス美、お前に会わなければこんな気持ちにならなかったんだぞ。