金曜倶楽部

食物語。

目覚める能力

元フィットネスのインストラクターとしては、ダイエットの方法は心得ているつもりだし、その気になれば楽勝。というボンヤリした安心感があったんだけど、そろそろ目を覚まさねばなるまい。もう昔ほど若くもなければ代謝もガクッと落ちた。贅沢もせず食事制限もストイックに取り組んでいるはずなのにただ生きてるだけで太ってしまう。
太るのにも痩せるのにもお金がかかるってんだから、なんとも馬鹿らしいことだ。

 高校のラグビー部時代の先輩に「チャーさん」という巨漢がいた。
チャーシューのチャーでチャーさん。悪口ではな、親しみを込めてチャーさんだ。
チャーさんが引退してから卒業を迎えようとした頃、俺はチャーさんに「痩せないんですか?」って聞いた。
すると「この身体にいくら金かけたと思ってるんだ!」と、お叱りを受けた。そこまで吹っ切れられると惚れ惚れするよね。
でも、今はあんな汗豚野郎にはなりたくねえな。というのが素直なところで。
そんで食事制限だけじゃ効果が出ないもんだから、仕方なく運動を取り入れる方針なんだけど、いざ外に出ると暑いわ雨だわでなかなか天は俺に運動をさせようとしない。何するにもそうだ。いつもやる気を出した途端雨だ。俺は要領の悪い星の下に生まれたんだろう。

 とりあえず晩飯の買い出しには行かないと死んじゃうからサニーに行ったわけ。すると、昔は大嫌いだったクソ苦いゴーヤ野郎が旬の時期らしくたくさん並んでいやがった。もう大人だしゴーヤは食べれる。でも自分で調理してまで食べるものではないかなーという感じだ。

 ちょっと余談だけど、昔に「奇跡体験アンビリーバボー」という番組で、病にかかったおばあさんが取り上げられていた。ある日おばあさんは近所の林を散歩していると、いつも見ている土手の砂がその日は光って見えたんだそうな。おばあさんは無性にその砂を食べたい衝動に駆られ食べちゃったんだ。すると不思議なことに病は治り、身体も健康なっちゃったんだから不思議なもんよ。自分の身体に必要なものが分かってしまう感覚。これも人間の第六感とでも言うのかな。ついに俺にもその第六感が目覚めてしまったようで、俺はサニーのゴーヤが光って見えてしまった。無性に食べたい!今日はゴーヤチャンプルーを食べるしかない!って。そしたら超美味い。たぶん、もう2週間くらいずっとゴーヤ食べ続けてる。痩せたのかというと、痩せてはいない。体調も良いかというと良く分からない。でも超美味いからいいの。身体がこれほど欲していたとは驚きだ。俺の第六感は正しかったんだろう。

ならば、この光って見えたカレーもシュタインズ・ゲートの選択だと言うのか。